あなたは「オーバードーズ」って聞いたことがありますか?
聞きなれない言葉ですが、意外と救急で運ばれる1割の患者さんが、実は「オーバードーズ」だと言われています。そもそも「オーバードーズ」とは、薬を過剰摂取することです。処方薬や市販の鎮痛剤などを決められた量を超えて飲むことを「オーバードーズ」と呼びます。どちらかというと女性に多いと言いますが、一体なぜ薬を過剰摂取するようになってしまうのでしょうか。
薬の飲み方について、考えていきましょう。
薬の種類
薬には種類があります。ドラッグストアで販売しているような、一般用医薬品、人づてに販売されているものはOTC医薬品とも呼ばれています。そしてその中でも、さらに分けられています。
- 第一類医薬品
- 第二類医薬品
- 第三類医薬品
- 医薬部外品(指定医薬部外品を含む)
第一類医薬品
安全性上、特に注意を要するもの。副作用や相互作用などの項目で、店舗でも薬剤師がいる店舗でしか取り扱いをしておらず、説明を聞かずに購入することがないように、手の届かない場所に陳列されています。
第二類医薬品
安全性上、注意を要するもの。この中でもより注意をようするものは指定第二類医薬品となっています。第二類医薬品には、風邪薬や解熱剤、鎮痛剤など普段の生活で必要性の高い医薬品が多くあります。
第三類医薬品
副作用、相互作用などの項目で、第一類医薬品や第二類医薬品以外の一般医薬品です。
薬の専門家
薬剤師
国家資格を持った専門家。医療用医薬品や要指導医薬品、第一類医薬品を含めた、全ての医薬品を取り扱うことができる人です。
登録販売者
都道府県知事が資格認定した、薬の専門家。第一類医薬品を除き一般用医薬品を取り扱うことができる人です。
薬の飲み方
頭痛でお悩みの方が、鎮痛剤を決められた量では効き目がないので、多く服用しているという人がいらっしゃいます。結論から言えば、たくさん飲んだからといって効き目が高まるということはないそうです。むしろ、たくさん薬を服用してしまうと成分の摂りすぎやカラダに負担がかかったりするのです。
特に病院で処方されているお薬は、体調や状況によって処方されています。体重や症状によって分量が決められているので、決められた処方で服用しなくてはいけません。
もし、薬を服用しても効き目がない場合は、もしかしたら違う病気が考えられることもありますので、先生に相談するようにしましょう。
「オーバードーズ」と言われる薬の過剰摂取は命にかかわる
薬について少しお伝えしましたが、販売される医薬品でも種類があったり、取扱いが注意なものがあることがわかります。そして、薬を決められた量を超えて、服用することをオーバードーズと言います。このオーバードーズは、「自殺するためのもの」と考えられていますが、実際には、「苦しさから解放されたい」とたくさん薬を飲んでしまう人が多いそうです。
理由は、人それぞれですが、例えば、「大好きな人と別れた」とか「会社にいきたくない」とか、その人にとってとても辛い状況から解放されたいという思いが「オーバードーズ」となってしまうそうです。
オーバードーズ
薬を過剰に服用しすぎると、恐らく、命の危険から救急車で運ばれてしまうことになるでしょう。薬を多量に服用することはとても危険なことなのです。なぜ、薬をたくさん服用してしまうのかといえば、薬が切れた時にでる禁断症状から逃れたいためです。薬を飲み続けていると、切れてしまうと精神的にも不安定になります。そして手足が震えたり、呂律が回らないなどの症状もあらわれます。
薬に依存しすぎてく薬が切れた時に起こるものです。
オーバードーズの検査と診断
オーバードーズは、薬物検査キットが使われることが多いようですが、薬によってはかなり服用していないと検出されない場合があります。ほとんどが、意識不明などで運ばれてくるため、患者本人から聞き出したり、服用した薬がわからないことも多く、判明するまで時間がかかったりすることもあるようです。
オーバードーズの治療
オーバードーズの治療方法は、2つあります。
- 応急処置
- 病院での処置
応急処置
意識がある場合血中の薬物濃度を薄めるために塩水をコップで数回飲ませたり、また吐かせたりすることが効果的だそうです。ただ、強酸などの物質の場合は吐かせてはいけないなど、少し注意が必要です。
病院での処置
胃洗浄です。水を飲ませおなかを押し水と薬を吐き出させて、活性炭を溶かした水を飲ませる方法があるそうです。
ココロとカラダを健康に
薬は、どこか悪いところを治したいとか、かゆみを抑えたいとか、なんらかの原因で使用しています。しかし、決められた量以外で飲むということを考えたことがない私にとって、オーバードーズはとても衝撃的であり、重要視する問題と思っています。多量に薬を摂取することで、嫌な感情や現実逃避、精神的苦痛から逃れることができることを知ってしまえば、おそらく麻薬と同じように使用する人もいるでしょう。
オーバードーズは、自傷行為の一つです。薬の効果が必要以上いにあらわれたり、副作用が出たり、カラダにも大きな負担がかかり、それを治療するためにまた薬を処方されて…と、機能低下を含めた悪循環が起こる可能性があります。
こういった背景には「助けて」と言えない事情がある
- 貧困問題
- DV
- 職場の人間関係など
だれか身近に相談できる人がいるとよいのですが、本人のココロが弱ってしまうと「死」を望むことが大きくなっていきます。そうすることで、人と関わることを拒んだり、薬に頼って現実逃避をしたりしてしまうことがあります。いろいろ相談できるところはあるけれど、「助けて」を言えない環境にいることに苦しんでいるのが現状です。
困ったことがあったら、誰かを頼ってください。自分でココロの整理ができなくなると、マイナス感情しか生まれません。気分転換をしながら、ココロの健康を取り戻してください。
そして、それは決して薬をたくさん飲むと治るものではないことを知ってください。
薬は、決められた量を決められた時間にコップ一杯のお水で飲むようにしましょう。
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