みなさんも一度は「睡眠不足」という経験があると思います。
今回は、「睡眠」について考えていきます。
私たちは、ストレスを全く感じずに日常生活を過ごすことはできるものではありません。不安や緊張というマイナスの感情を持つことはもちろんですが、嬉しさを感じるプラスの感情や、興奮などもストレスの一種です。本人にとって不快に感じることではなくても身体に負担をかけていることもあるのです。

睡眠不足は心のストレス
ストレスが大きくなると睡眠に影響がでることがあります。
皆さんも経験があるのではないでしょうか。
自分なりのストレス解消法を持っていると思いますが、「睡眠」は命あるもの全般のストレス解消法と言えるのです。睡眠不足が続くと、心のストレスが増えていきます。
心のストレスが増えていくと、心の病に陥る危険性がすぐそばまできているというサインでもあることを知っておきましょう。
ストレスにも限界がある
ストレスは、決して心地よいものではありませんよね。
- 不安
- 憂鬱
- 緊張
これらのストレスは、生きていくために欠かせないものでもあります。例えば、新しく何かにチャレンジする時に、なんの不安もかんじない人はいないでしょう。ストレスを感じてたくさん汗をかいたり、食欲がなくなったり、眠れなくなったりということは誰にでも起こり得ることです。
しかし、心にも身体にもストレスを受け入れられる限度があるのを知っていますか。
ストレスを感じていることを自覚しているのに、息抜きも休憩もできず常にストレスにかこまれていると、心の悲鳴を上げることになります。
眠れないという不眠も、心の悲鳴の形なのです。
心の悲鳴は心身の回復が出来なくなる
本来であれば、「睡眠」には心と身体の回復効果があるので、「睡眠」をとると気持ちが軽くなるのが普通なのです。悩みが消えることはなくても心の重さは変わってきます。しかし、睡眠不足になってしまうと、そのような回復効果を感じることが出来なくなります。
うつ病は、朝から午前中にかけてひどく憂鬱を感じます。前日からの憂鬱をそのまま引きずり、憂鬱が消えないままに新しい一日を迎えてしまうことは、重くのしかかった心をさらに絶望へとつなげてしまいます。うつ病が発症する大きな引き金になっているのは、睡眠をとれなくなることで心と身体の回復効果を奪われているということなのです。

うつ病の自覚がないということ
うつ病と診断される人の中には、不眠に悩み受診をするケースが少なくありません。医師によると、不眠であってうつ病と繋がる人はいないと言います。しかし、この不眠がうつ病の初期のはじまりになります。不眠を一時的なものと考えてしまい、無理を重ねていくと、うつ病をさらに悪化させてしまうことにもなります。
体調不良と心の病気の区別
体調不良は、眠ることで少なくとも回復できる状態です。
心の病気は、とても憂鬱で無気力になり悲観的になります。元気な時には大好きだったことでも興味や喜びを見出せなくなり、眠りたくても眠れず疲れだけが溜まっていきます。このような状態が2週間以上続いてしまうと抜け出せない暗いトンネルに迷い込むことになります。
これが、うつ病なのです。
必ずしもうつ病ということではありませんが、憂鬱感とうつ病の症状は似ているため区別が難しいといえるでしょう。
不眠とうつ病のつながり
不眠で受診をすると、うつ病の治療の一環として治療を行うケースが少なくありません。これは、
正常な眠りを取り戻すこと=精神疾患の治療
と切り離すことができないと考えられています。
うつ病の治療方法には、ストレスの原因を取り除くことと同時に、過度なストレスで壊れてしまった心や身体の機能回復を図るのです。
治療方法
薬物療法
- 抗不安薬
- 向精神薬
認知行動療法
- 思考方法を少しずつかえていく
SOSは早めに発信しよう
睡眠不足により、体調不良を起こしたり、気分が憂鬱になったりすることは誰しもが経験していることですが、ただの不調なのか、それとも心の病なのかはとても難しいのです。目安として知っておきたいのは、日常生活に支障をきたすほどの症状があれば、それは疑いなく精神疾患と考えられるので、早めの受診が必要になります。ストレスの限界は人によって違いますが、自分の心や身体のことは自分自身が一番わかっています。
自分を客観的にみられているか不安な時には、身近な人にアドバイスを求めるものも大切です。
そこまで深刻にならなくてもといいながら、眠れない日々が続くようなら医師へ相談することをおすすめします。
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